Perverse second
盛り上がり始めたところで、三崎とお近付きになりたい男どもが群がりだす。



下心丸出しにしやがって…まったく。



俺なんか、下心を微塵も出すことも許されない関係性なんだぞ。



三崎もヘラヘラして酌受けてんじゃねぇよ。



そんなことしてるから。



ほーら。



津田さんが庇うように隣に収まってしまった。



たった数日で俺の敵だと認識できるほど三崎への好意が出てんのに、それを周りにも本人にも気付かせないほどの爽やかさ。



…恐ろしい。



「三崎さん、次は何飲む?」



「あっ…同じもので…」



飲み物を進めるさり気なさも流石だ。



津田さんに向けられているその笑顔が可愛くて。



でも憎らしくて。



ついつい睨みつけてしまった時に合わさる俺と三崎の視線。



最悪だろ、この状況。



露骨に目をそらすわけにもいかず固まっていると、三崎の方がゆっくりと目を伏せた。



そのままグラスの中身を一気に飲み干した三崎を見て、ああ、またやってしまった、と頭を抱えたくなった。
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