Perverse second
「あんなアホでも柴垣くんの親友でしょ」



「まぁ…そうだけど」



トゲのある言い方から察するに、何かあったのは明確。



楠原に直接聞くのは恐ろしいし。



今度陸を吊るし上げることにしよう。



「遠慮がなくて、なんでも言い合えて。そんなのが理想なの。まあ大人だし、それが親友の全てだなんて思ってはいないけど。それでも少しは壁を壊して欲しいって思うわけ」



「三崎はもう素を出すタイミングを完全に失ってんだよ。だから強引にでも引き出してやらねぇと」



「ほら、やっぱり」



楠原は口を尖らせて俺をジトっと恨めしそうに見る。



「柴垣くんの方が結菜をわかってるじゃない」



「そんな事ねぇよ」



「結菜はさ、いつまでたってもガードを外してくれないの。それにね、私が何を言っても同意しかしてくれないんだ」



三崎の事だから、楠原の気持ちを考えすぎて、全てを受け止めてやりたいと思ったんだろう。



それが優しさだ、友達だと思っているに違いない。



「でもさ。同意よりも反意の方が嬉しい時もあるんだよね…」



寂しげな楠原の気持ち、俺には陸がいるからこそ良くわかる。



「せっかく思い合ってる親友がいるっつーのに勿体ないな。それをちょっと言葉にするだけでいいのに」



「…だね」



この二人も何とかしねぇとな…。



課題がたくさんで目が回りそうだ。



そう思いながらも三崎との関わりに笑が漏れた。
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