Perverse second
思うところは色々あるが、これは絶好のチャンスだ。



これを逃してなるものか。



「まぁ、一緒に帰ろうとは言わねぇけど、遅くなる時は一声かけろよ。危ねぇから」



自分なりに、かなり自然な流れだったと思う。



下心満載なんて、決して思われないくらいに。



「…うん。ありがとう」



可愛すぎる。



あまりの素直な反応に、崩れそうになる顔面を維持するのに必死だ。



ふと俺たち二人がいる位置を確認して、ニヤリと笑みが漏れた。



「何お前。持ち帰られてぇの?」



振り返ってそう告げると、三崎はキョロキョロと周りを見渡してハッと気付いたようだった。



自分のマンション入口を通り過ぎて、トコトコと俺についてきているということを。



「そっ…そんなことっ…」



慌てて否定されてしまったけれど、その言葉に強さを感じなくて。



都合のいい解釈に苦笑いした。



「冗談だよ。早く帰れ。今は家の前でも危険なんだから」



「うん。お疲れ様でした。おやすみなさい」



「おう。じゃーな」



軽く手を振り三崎に背を向けると、振り向きもせずに歩き出した。



そうしないと本当に嫌がる三崎を担いで帰りそうだったから。



それに確認しなければならないこともある。



この時に振り返って三崎の手を取っていれば、最短で何かが始まっていたかもしれないのに…。
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