Perverse second
しかし何なんだろう。



この『俺の方が親しい』アピールは。



とても不愉快極まりないのに怒れない感覚。



「三崎に直接聞いたわけ?」



『当たり前でしょ。楠原に『絶対下心があるから教えるな』って妨害されまくったけど、上手く誤魔化して聞き出してやったぜ』



どう誤魔化したのか知りたいところだけど、そこにはもう触れまい。



「これはありがとうと言うべきか?」



『当たり前だろ。盛大に言ってもらわないと』



今頃見えもしないのに、スマホを片手にふんぞり返ってるんだろう。



『義人に一生分の恩を売れる絶好のチャンスだったからな』



「一生はあんまりだろ」



これで一生陸に頭が上がらないなんて勘弁して欲しい。



『何にしてもメチャメチャおいしい条件だろ?』



「マジ最高」



『おう。俺に足向けて寝んなよ』



「確認しようがねぇよ」



『じゃ、足向けてもいいから彼女から追い出されたら泊めてくれ』



「遠慮してえ」



『させるかアホ』



それから延々と陸に駆け込み寺にさせろと言われて却下したけれど。



本当は心の底から感謝していた。
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