Perverse second
初めて三崎と帰ってから2週間弱。



三崎が先に帰っている日以外は極力一緒に帰るようにしていた。



いつの間に張られていたのか、痴漢や変質者の類に注意を促す張り紙が目についたからだ。



三崎に何かあるよりも俺がウザがられた方がマシだと考えて、タイミングを見計らい『帰るぞ』と上から誘っているわけだけど。



俺の主観的には嫌がられてはいないように思う。



このまま誰にも邪魔されずに…。



そんな甘いことを考えていたのだが。



噂が広がり騒ぎになるのは思いのほか早かった。



俺と三崎がデキてるだの三崎の家に入り浸りだのなんだの。



それが噂じゃなく本当の話だったなら、こんなに苦労してねぇっつーんだよっ。



思わず叫びたくなる、夢のような噂。



出処はどうせ俺の周りをチョロチョロしている女子社員の誰かだろう。



デカい声で話しているのを陸が聞いたと言っていたから。



『お前、隣という俺の作り出してやった絶好のシチュエーションを最大限に利用してやがるな。この下心丸出しの変態王子が!』



という言葉と共に。



ああ、利用して悪いか。



俺なんて自分のせいで嫌われてマイナスからのスタートなんだよ。



まずは苦手意識を払拭しねぇと右にも左にも行けない状況なんだから。



それくらい許せよな。
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