極甘同居~クールな御曹司に独占されました~
帰り道、高梨さんのマンションの最寄り駅で降りた私はぶらりと駅直結のショッピングモールに立ち寄った。
夜の十時なので飲食店以外は閉じられ、ショーウィンドウの明かりだけが灯されている。

人気のファッションブランドのウィンドウの前で立ち止まり、この春流行のミモレ丈のスカートや透け感のあるトップスにしばし見入った。


ファッション業界は意地悪だ。
毎年流行を変えて、前年のものを着られなくする。
それもあって、私は無難なパンツばかりの生活になっていた。


本当は自分でもわかっている。
メークできない職種、スカートを穿けない環境や忙しさを言い訳にしているだけだって。


そこで私は苦い記憶に顔をしかめた。

昔、好きな人に可愛いと思ってもらいたくて、一生懸命お洒落をした時代があった。
それまで勉強一筋で男性に免疫のなかった私は大学に入学してまもなく、甘い言葉をかけてくれた三歳年上のイケメンの先輩にのぼせあがってしまった。


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