極甘同居~クールな御曹司に独占されました~
週末を迎えるまで、私は雲の上を歩くような気分で過ごしていた。

あまりに私がご機嫌で、担当者不明のややこしい仕事まで引き受けるので、横山課長からは「気色わりぃ」とまで言われる始末だ。
何を言われても私が笑っているので、横山課長もしまいには呆れ果てていた。


クリーンルームでの作業も、これを越えたら家に帰って彼とご飯を食べられるのだと思うと、これまでにない集中力で臨めた。
幸せな恋は仕事も円滑にするものらしい。
単純な自分に少し呆れてしまうけれど、やっぱり女にとって人生と恋は切り離せないものだと思う。


金曜の夜は二人とも土日の仕事を片付けていたので遅くなってしまい、当日の土曜に私たちが起きたのは日がかなり高く昇ってからだった。
せっかくのお出かけが短くなってしまうと焦る私に比べ、彼はのんびりしている。

それもそのはずだ。


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