極甘同居～クールな御曹司に独占されました～

恋愛経験も自信もない私は、お姫様のように男性を従えて自分の買い物をすることに気後れがある。
でも、高梨さんは適度な距離で私を自由に楽しませてくれた。


「その色、似合いそうだね」


私がアンティークビーズのコーナーに釘付けになっていると、彼が隣に立った。
海外から輸入されたものらしく、他とは少し違う微妙な色合いがとても美しかった。


「柚希は色が白いから、こういう色がよく映えるだろうな」


バッグにつけるチャームや手持ちの服をお洒落に見せてくれそうなクロスのチョーカーなどは雑誌でも紹介されたらしく、記事とともに華やかにディスプレイされている。

その棚から少し隠れるようにして、小さなケースに指輪がいくつか並べてあった。
私はそのうちの一つを手に取った。