極甘同居~クールな御曹司に独占されました~
「俺がプレゼントしていい?」


返事は思いがけない言葉だった。
驚いて見上げると、力強い目が何かを守っているような、とても優しい表情を浮かべて私を見下ろしていた。


期待していた訳じゃない。
今までもそうだったし、自分のものは自分で買うことしか考えていなかった。

でも──。


何も言葉にできず、彼の目を見つめる、
それで十分、返事になっていたのだと思う。
彼は目尻を下げて笑った。



「もっと豪華なものをあげたかったんだけどな」


店を出て歩きながら私が指輪をはめた右手を日の光にかざして見ていると、隣を歩く彼が残念そうに言った。


「十分豪華です。これ以上は要りません」


ダイヤの指輪に比べたら金額は比べ物にならないのかもしれないけれど、そんなことは関係ない。


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