極甘同居~クールな御曹司に独占されました~
「店員さんが仰ってましたけど、入手できるビーズの数が限られているので、二つと同じものが作れない、一点物だそうです」


彼から贈られた、世界でただ一つのもの。
これ以上のものなんてない。


「柚希にすごく似合ってる」


私の左手は彼の手の中。
恋人に贈られた指輪を左手の薬指にはめることにずっと憧れていたけれど、今は少し遠慮があった。

彼に未来をせがむことはしたくない。
今は左手が彼の手の中にあるだけで幸せだ。


「ありがとうございます」


彼を見上げてもう幾度目かのお礼を言ってから、右手を光にかざして見つめた。


「ずっと大切にします」


心の中で一人分の永遠を誓った。




< 262 / 365 >

この作品をシェア

pagetop