極甘同居~クールな御曹司に独占されました~
二人の前に蕎麦運ばれてきた。
私の蕎麦には大きな海老天がのっている。


「食べちゃえ、柚希。食べて泣いて、忘れちゃえ」


「うん。でも私、泣いてないよ。泣かないって決めてるから」


泣いたら余計に辛くなる。
泣いて顔が腫れたら、余計に綺麗な女から遠くなる。

だから中島さんの車の中で雫を落として以来、私は歯を食いしばって泣くのを我慢していた。


「いただきます」


この店で彼と出会った時のことが思い出された。

私ったら、高梨さんの海老天をずっと物欲しげに見ていたんだった。
そのあと、声をかけられて──。


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