極甘同居~クールな御曹司に独占されました~
そしてついに数日前、アパート横で自転車を停めている最中に後ろから抱き着かれたのだ。

思わず上げた悲鳴で相手は逃げたけれど、まだ周辺に潜んでいて部屋に入るところを見ているのではないかと思うと怖くて、警察を呼んだ。

警察官はとても親切で、パトロールを強化すると約束してくれたけれど、それで完全に不安が払拭されるわけではない。


深夜の住宅地で、こんな時間帯に車は滅多に通らないのに、背後の車は何者だろう?
まさか、車に乗った変質者……?


突如恐怖にかられた私は全力で自転車を漕ぎ始めた。
もうすぐ自宅アパートだ。
アパートに着くまでにあの車を撒いてしまわなければ!


泣きそうになりながら必死でペダルを漕ぎ、息を切らして自転車置場に飛び込んだ。
車が追ってくる気配はない。

助かったと思った、その時だった。


「おい」


「キャーッ」


突如背後から低い声がして、私は耳を塞いでしゃがみ込んだ。



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