心をすくう二番目の君
運命の2日間が終了し、8月に入った。
結果が通知されるまでは間がある。今から気が急いていても仕方がないので、あまり考えないよう心掛けた。
春志とはあれ以来つつがなく平穏が保たれていたが、図らずも姿を追っている自分には気が付いていた。
時折目が合ってしまうが、相手も動揺を表すこともないままに日々が過ぎ行く。
第1施工部へ行かなければならない用事が出来てしまった。
あの一件から一月以上が経つが、幸いにも射場係長と鉢合わせるようなことはなかった。
何事も起こらないよう願いながら、ドアを開けるなり件の人と目が合ってしまった。
身構えたわたしに対し、どういうわけか顔を背けられた。
「あ、小椋さん。さっきの件、聞きました。詳細図はこの設計のままで描いて貰いたいんですけど、施工の時に……」
伊藤さんに声を掛けられている隙に、何処かへ姿を消していた。
階段を降りながら、頭を捻らせる。
メッセージは全て無視していたので気が付かなかったが、そういえば此処最近は連絡が入っていない。
思い巡らせつつ、入室する際すれ違った人に声を掛けられた。
「小椋さん、正社員決まった?」