心をすくう二番目の君
作りもののような微笑みが瞼の裏に焼き付いて、席へ着いてからもチラチラと目で追ってしまう。
忙しなく動き回っているその人の、捲られた袖口から覗く細い腕を視界に収めながら、片付け中とは言え勤務時間だったと背筋を伸ばした。
いつ仕事を振られても対応出来るよう、ひとまずCADソフトを立ち上げておく。
第1施工部でもCADオペレーターをしていた。設計の仕事を全て設計室で巻き取るからと異動になっただけで、仕事内容は然して変わらないと聞いている。
ディスプレイに向かいながら、あまり会ったことのないタイプかもしれないと思い出せる男性達を振り返ると、いの一番に浮かぶ人の顔は決まっている。
あの人とは全然違う。身長は平均か少し高いくらいで、顔立ちもあの人のように男らしくはない。全体として中性的であることが雰囲気を作り出しているのだろうか。