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「――なるほどね、帰るわ」
左側からワントーン落ちた声が聞こえてきたけれど、私は目と口をいっぱい開けて、一番星を探していた。
「うん?」と地上に目を移した時には、すでに俊也は階段に足を下ろしていたようで、肩から上がぼんやり見えるだけだった。
変な奴。
急に帰るだなんて。
一番星はいつもと変わらず光り輝いていた。
本当にこれが一番星なんだろうか。
私が知らないだけで、他の星を他の場所から一番だと言っている人がいるかもしれない。
そう思うと、せっかく見つけた一番星に全然興味が湧かなくなってしまう。
興味が湧かないどころか、偽物を見せられているようで、夜空がはじめて嫌いになった。
左側からワントーン落ちた声が聞こえてきたけれど、私は目と口をいっぱい開けて、一番星を探していた。
「うん?」と地上に目を移した時には、すでに俊也は階段に足を下ろしていたようで、肩から上がぼんやり見えるだけだった。
変な奴。
急に帰るだなんて。
一番星はいつもと変わらず光り輝いていた。
本当にこれが一番星なんだろうか。
私が知らないだけで、他の星を他の場所から一番だと言っている人がいるかもしれない。
そう思うと、せっかく見つけた一番星に全然興味が湧かなくなってしまう。
興味が湧かないどころか、偽物を見せられているようで、夜空がはじめて嫌いになった。