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それでも、それでも嫌なんだ。

それが悔しくて。悔しくて。

真っ直ぐな道を前だけ見て進んだ。先は見えない。

歩いて行けばわかるのだろうか。誰も教えてくれないし、誰も手をひいてくれない。

そうだよね。

一人で生きてはいけないと知りながら、いつもどこか一人で生きている気がしていた。

それでよかった。これからもそれでいい。

だけど何でこんなに涙が出るんだろう。

何で未来はこんなにも私を不安にさせるのだろう。

自然に落ちていく頭を持ち上げると、陽はもう見えなくて。
モヤモヤとした黄色から紫に変わる空があった。

そのモヤモヤがすごく気持ち悪かったんだ。

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