外ではクールな弁護士も家では新妻といちゃいちゃしたい
いつものこととは言え……藤悟さんの前でも、私を平然と褒めすぎる奏介に、カッと頬が火照った。
一瞬にして顔全体が熱を帯び、真っ赤に染まっているのが自分でもわかる。
そんな私を見ても、奏介は相変わらず涼しい表情だけど、藤悟さんはさすがに呆気に取られた様子で、ぽかんと口を開けた。


「……呆れて物が言えなくなるくらい、清々しい惚気っぷりだな」

「す、すみません、藤悟さん! ……もう、奏介っ」


頭から湯気が出そうなくらい頬を熱くしながら、私は奏介を軽く肘で突ついた。
それでも彼は動じもせず、「本当のことを言ってなにが悪い」と、シレッと言い返してくる。
藤悟さんは私と奏介を交互にしげしげと見遣り、肩を揺らして笑い始めた。


「まったく……。奏介、本当に七瀬さんにベタ惚れなんだな」


片目を閉じ、口元を手で隠す藤悟さんに、奏介はギロッと鋭い目を向ける。


「なにを今さら」

「結婚するだけで、こうも変わるか。昔は女には相当淡泊だったのに。ねえ、七瀬さん知ってる? 奏介、まだガキの頃、周防の茶会に来たお得意様のお嬢さんのこと……」
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