外ではクールな弁護士も家では新妻といちゃいちゃしたい
躊躇もせずに肌を撫で上げ、私の両方の胸を大きな手で包み込む。


「今夜こそ、ちゃんと初夜を迎えておきたい」

「ひゃ、うん……っ」


そんな囁きにぞくりとする間も与えてくれず、奏介は私の首筋にキスをした。
少し筋張った手で優しく胸を揉まれ、背筋のゾクゾクが一瞬にして脳天に駆け上ってくる。


「あ、んっ! 奏介、ダメっ……!」


鼻にかかった甲高い声が漏れるのを堪えながら、私は奏介の手を握って止めた。


「……どうして、ダメ?」


答えを促す唇が、首筋の上で動くのを感じる。
私は彼の胸に背を預けて俯き、掠れた声で呟いた。


「だ、大事な初夜だから。ちゃんと、ベッドで……」


鼓動を昂らせながらの懇願は、まるで私から誘ってるようにも聞こえて、言い切った途端に恥ずかしくなる。
奏介が沈黙しているから、彼にも同じように聞こえたのがわかる。
速い拍動を続ける心臓が、私の全身に血を巡らせ、至る所で脈動し始める中――。


「了解」


奏介がクスッと小さな声を漏らして笑いながら、短い承諾の言葉を口にした。
途端に、私の身体がふわりと浮き上がる。


「きゃっ」


横抱きで抱え上げられて、私は反射的に彼の首に両腕を回した。
奏介はリビングを大股で横切り、二階に続く螺旋状の階段を上っていく。
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