無題 〜奇跡の7つ子〜

1:♣高校生になってからと白い少女♣

小さい時から、一緒の身なり、姿だったけど、高校生になってから、何かが変わった。






長男は、非行に走り、



次男は、部活を急に始め、



三男は、喧嘩をやめ、副会長に、


五男は、動物が友達になり、書記会計に、


六女は、いつも泣いていたが、よく笑う、元気な子になり、部活に励み、


七女は、ドライになって、裏と、表を作った。






かくいう私も、




変わったような気がする。





高校に入って、成績は、学年トップ、スポーツ万能、一年で生徒会長になり、先輩や、先生からは、頼られ、学校の男子からは、『八方美人』、『美少女』などと言われ、気分が良かったのは、確かだ。








だけど、そのせいで『いじめ』に合うようになっていた。







私は、辛くないが、同じクラスの弟と妹が、いじめの現場を目撃する度に、つらそうな表情をしているのが、辛い。







そんな顔をさせたくないのに、



“いじめ”を乗せた、暴走列車は、速度をあげていく。







もちろん、いじめの主犯たちは、わかっていた。






いつでも、ボコボコには、出来た。





だけど、今の被害者は、私だけだし、長男の命令もない。





だから、そこまで、気にしてなかった。









あの日までは、








あの日、いつものように、弟達が待っている下駄箱まで、足を運んだ。





だけど、肝心な弟と、妹は、いなかった。





LINEには、目が飛び出るほどの、電話の量。






LINEを、開いてみると、メッセージには、



『しな と、 とな が、 不良といじめ主犯格とケンカ!

いつもの路地に来て!』









はぁ?





正直、腸が煮えくり返った。





あいつら、ついに、妹に手を出しやがった。






私は、すぐにいつもの路地に向かった。
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