無題 〜奇跡の7つ子〜

19:♣なん…で…?♣

ピッカーーー

白の光が出てきて、いつの間にか、私は、その白いホールを、コースターの破片に投げていた。

すると、コースターは、跡形もなく、白いホールに、



吸い込まれていた。


私は、何故か反転し、自分の体は、地面に向いていた。

その時ちょうど、ウサギの顔が見れた。

いや、見てしまった。


不気味に笑う、黒い瞳の、ウサギを。


私は、一瞬それを見たあとに、もうすぐ、地面に当たると思い、

必死に手を伸ばした。



すると、私の手の中から、バルーンクッションが、出てきて、間一髪で、コースターに乗っていたみんなは、助かった。


緊張と疲労で、今にも、気を失いそうだったが、

皆の安否を確認するためにふらふらしながら、立っていた。


秘鳴、架鳴、壱鳴、詩鳴、とーなは、無事だった。

ホッとした。


良かった…


あれ……??


遅鳴と愛鳴さんは?


私は、クッションの上を歩いた。

そして気づいた。

遅鳴は、クッションに、沈みすぎて、見えなくなっていただけだった。


あれ?それでは、愛鳴さんは?

どこいったのだろう?

しばらくクッションを歩くと、ウサギがいた。

「ウ…サギ…?……愛…鳴さんは…どこにいるか知らない…?」

声がとぎれとぎれになっているが、なんとか話せた。

「教えて欲しい??」

不気味に笑う。

「…そこにいるよ?」


……え……???


「…ア…リエ…ル」


なん……で……


アリエルがいたのも驚いたが、それよりも、

アリエルの五枚ある白い羽のうち、3枚が、黒に染まっていた。

「あれ?あれれれ?愛鳴の心配しなくてもいいの?」

あ!!そうだった。


私は、急いで愛鳴さんに駆け寄った。

息は、している。

でも、顔が真っ青で、呼吸が荒い、熱もあるみたい。
それに、額に、黒い印が…

「…愛鳴…さんに……何を…したの!」

「んーー?なーーんにもしてないよ?ただ、ちょっと愛鳴の感情をいじっただけだから。」

なにかしてるんじゃん!!

「なんで……そ…んなこと…」

「あーもう!うるさいなー!もう寝てていいよ。」


「…まっ…て…まだ、聞きたい…ことが…」


それだけ言って、私は、気を失ってしまった。
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