お見合い相手は俺様専務!?(仮)新婚生活はじめます
「彰人、パックから出して切った方がいいよ」と指摘すれば、彼は「あ……」と呟いて手を止めた。

それから慌てたようにラップを剥がし、「そ、そんなことは言われなくてもわかってる」と虚勢を張った。


なにその反応。可愛いんですけど……。


私が彰人のために頑張ると言ったことを真に受けて、急にデレモードに入った彼。

動揺しておかしな行動を取り、それから気持ちを立て直そうとツンな発言をするとは、ツンデレのお手本みたい。


見事なツンデレを見せつけられた私は、過去最大級に胸キュンしていた。

鼓動が加速して、こっちまで頬が熱くなり、照れてしまいそう。

大和撫子対決をボイコットしてやろうとしていたのに、その思惑は急速に萎んでいき、代わりに『頑張って勝とうかな』と思い始めていた。


彰人のツンデレは、いつも私の胸をときめかせる。

やっぱり、もう少し一緒に暮らしたい……と思いつつ、私も料理を手伝おうと、壁にかけてあるエプロンに手を伸ばした。

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