お見合い相手は俺様専務!?(仮)新婚生活はじめます
小南ちゃんは、この対決の噂をどこかで聞きつけ、参加する気でいるようだが、一体誰に申し込みをしたのだろう。

なぜか勝者が彰人の恋人になれると誤解しているようで、それも疑問である。

ただひとつ理解できたのは、彰人は性格は悪いが顔とルックスは抜群で、お金持ちの御曹司であるから、玉の輿に乗れる大チャンスだと小南ちゃんなら張り切りそうだということだ。


「織部さんには新人指導をしていただいてお世話になったけど、負けませんよ。恨みっこなしの真剣勝負です!」


テンション高めにそう宣言した彼女に、「頑張って」のひと言で会話を終わらせた私は、握られていた手を静かにほどく。

そして視線を座敷の奥の障子のある方に向けて……ぎょっとした。


障子は開放されていて、美しい日本庭園が望める内縁に、座布団が二列に並べられ、観客が座っているのだ。

いや、応援団と言った方がいいだろうか。


「織部さん、頑張れ!」と声をかけてくれたのは中本主任で、他にも開発部たまチョコ班のメンバーが三人いる。

専務とは交際していないと説明し、納得してくれたと思ったのに、ここにいるということは信じてもらえなかったようである。

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