お見合い相手は俺様専務!?(仮)新婚生活はじめます
両者に付けられた点数は同じで、三点という厳しい結果。

どこがまずいというのではなく、私に十点しか与えられないのなら、彼女たちはそれくらいになってしまう、ということであった。


自分の作品を前に正座しているふたりは、恨みがましい目で私を睨んでくる。

私が採点したわけじゃないのだから、そんな殺気立った目をしないでよ。

文句を言いたいのなら、大胆な作品が好みらしい偽屋崎先生を連れてきた、彰人にぶつけてという思いでいた。


そして、やはりと言うべきか、小南ちゃんが座敷の片隅で「私の作品も見てください!」と声を張り上げる。

先生は作品を前に横座りしている小南ちゃんに歩み寄り、微笑んで頷いた。

それから「努力賞……いえ、努力しましょう」と言って、採点せずに踵を返す。


「なんで!?」とショックを受けている様子の小南ちゃんだけど、点数をもらえないのは仕方ないと思う。

正方形の平皿に、茎を落とした小菊がびっしりと敷き詰められている。

白とピンクの二色の菊を使って、なぜか桜の花を描いており、素人にも『それは生け花ではない』と言われそうな作品であった。

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