お見合い相手は俺様専務!?(仮)新婚生活はじめます
デスクの下に置いていた私のショルダーバッグを持つと、もう一方の手で私の手首を掴み、ドアに向けて歩き出す。
引っ張られるようにして、ついて行かざるをえない私は、彼を止めようと声をかける。
「専務、私の仕事を中本主任に押し付けて帰るわけにはーー」
「専務じゃない。名前で呼べ」
「はい?」
彰人の様子がおかしい。
ここは社内で周囲に他の社員がいるというのに、名前で呼べとは、一体どうしてしまったのだろう。
それだけではなく、開発部に来たのも不思議で、私と一緒に帰ろうと思い立ったようだけど、今までそんなことは一度もなかったのに。
社内では上司と部下であるので、彼の車に乗せてもらっての通勤はしないし、退社時間は大幅に違う。
彼が定時に退社するのは、私の知る限り、これが初めてである。
こうして私の手を引いて廊下を進めば、周囲の注目を浴びることがわからないはずもないのに、手を離そうとしないのも変だ。
すれ違う社員に好奇な目で見られたり、「わっ……」と驚きの声も聞こえてきて、私は恥ずかしくなる。
引っ張られるようにして、ついて行かざるをえない私は、彼を止めようと声をかける。
「専務、私の仕事を中本主任に押し付けて帰るわけにはーー」
「専務じゃない。名前で呼べ」
「はい?」
彰人の様子がおかしい。
ここは社内で周囲に他の社員がいるというのに、名前で呼べとは、一体どうしてしまったのだろう。
それだけではなく、開発部に来たのも不思議で、私と一緒に帰ろうと思い立ったようだけど、今までそんなことは一度もなかったのに。
社内では上司と部下であるので、彼の車に乗せてもらっての通勤はしないし、退社時間は大幅に違う。
彼が定時に退社するのは、私の知る限り、これが初めてである。
こうして私の手を引いて廊下を進めば、周囲の注目を浴びることがわからないはずもないのに、手を離そうとしないのも変だ。
すれ違う社員に好奇な目で見られたり、「わっ……」と驚きの声も聞こえてきて、私は恥ずかしくなる。