お見合い相手は俺様専務!?(仮)新婚生活はじめます
「たまごんチョコレートのフィギュアですけど……?」


自社の看板商品を知らないのかと首を傾げた私だが、「そんなことは知っている」と不愉快そうに言われる。

彼はツカツカと私の二歩手前まで歩み寄り、「なぜこんなに大量のフィギュアを俺のリビングに飾るんだ。棚にあった物はどこやった?」と詰問調で聞いてきた。


撤去したお洒落な小物たちは、引越しで使った段ボール箱に入れて、リビングの壁際に置いてある。

指をさしながらそう伝え、勝手なことをしたと怒っているような彼の矛盾を指摘した。


「書斎と寝室以外は自由に使っていいと言ったじゃありませんか。ですから、この棚も私の好きに使わせてもらいました」


すると彼は、さらに眉間の皺を深くする。


「自由にという意味は、そうじゃない。キッチン用品やバスルームの備品等の使用と、スペースの共有という意味だ。フィギュアを飾りたいならお前の部屋にしてくれ。今すぐにこの棚を元に戻すんだ」


厳しい顔つきの専務の命令を「嫌です」ときっぱりと拒否したら、彼が面食らった顔をした。

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