お見合い相手は俺様専務!?(仮)新婚生活はじめます
「だしの量は卵三個に対し九十ミリリットル。泡立てずに白身を切るように混ぜて……」
専務が真面目に教えてくれたので、私も真剣に聞いている。
卵液ができたら、それを熱したフライパンに四度に分けて流し入れ、彼の大きな手がクルクルと器用に巻いていく。
あっという間に焼きあがった完成品は、とても美しく美味しそう。
彼が作れば簡単そうに見えて、私にもできると思ったが、「もう一度やってみろ」とコンロ前の場所を交替したら、またしても微妙な卵焼きになってしまった。
やはりだしの分量が多いとうまく巻けずに形が崩れてしまうし、口当たりはふわふわというより、ビチャッとしている。
どうして……。
「お前、せっかちなタイプだろ。卵液が固まらないうちに巻こうとするから崩れるんだ。火加減が弱い。もう少し強めにしても大丈夫。焦げることを恐れるのは、慎重さの表れか? せっかちで慎重とは、変わった奴だ」
教えながら私の性格を分析し始めた彼は、一体、何個の卵焼きを作らせるつもりなのか。
新しい卵のパックを冷蔵庫から出してきて、「ほら、もう一度」と、それを私に手渡す。
専務が真面目に教えてくれたので、私も真剣に聞いている。
卵液ができたら、それを熱したフライパンに四度に分けて流し入れ、彼の大きな手がクルクルと器用に巻いていく。
あっという間に焼きあがった完成品は、とても美しく美味しそう。
彼が作れば簡単そうに見えて、私にもできると思ったが、「もう一度やってみろ」とコンロ前の場所を交替したら、またしても微妙な卵焼きになってしまった。
やはりだしの分量が多いとうまく巻けずに形が崩れてしまうし、口当たりはふわふわというより、ビチャッとしている。
どうして……。
「お前、せっかちなタイプだろ。卵液が固まらないうちに巻こうとするから崩れるんだ。火加減が弱い。もう少し強めにしても大丈夫。焦げることを恐れるのは、慎重さの表れか? せっかちで慎重とは、変わった奴だ」
教えながら私の性格を分析し始めた彼は、一体、何個の卵焼きを作らせるつもりなのか。
新しい卵のパックを冷蔵庫から出してきて、「ほら、もう一度」と、それを私に手渡す。