お見合い相手は俺様専務!?(仮)新婚生活はじめます
文字盤が黒いお洒落な壁掛け時計は、八時二十分を示していた。
専務の自宅からだと、会社まで電車の駅ふたつ分だけど、下車してから十分ほど歩かねばならないはずだ。
ここからの通勤は初めてで、大体の所要時間しかわからず、早めに出ようと思っていたのに、もうこんな時間になってしまった。
「大変、メイクもしてないのに!」と独り言を叫んだ私は、自分の部屋に戻って大急ぎで出勤準備をする。
弁当を入れたノーブランドのショルダーバッグを肩にリビングに戻ったのは、五分後の八時二十五分。
当然彼も急いで支度していると思ったら、カウチソファにゆったりと腰掛けて、タブレットを片手にコーヒーを飲んでいるから驚いた。
ソファの後ろから近づいて、彼の手元を覗き込むと、タブレットで経済ニュースを読んでいるようだ。
「専務の出社時間は、私より遅いんですか?」と素朴な疑問を投げかければ、彼は振り向かずに淡々と答える。
「九時始業は俺も同じだ。だが、俺は車だから、十五分前に出ればちょうどいい」
専務の自宅からだと、会社まで電車の駅ふたつ分だけど、下車してから十分ほど歩かねばならないはずだ。
ここからの通勤は初めてで、大体の所要時間しかわからず、早めに出ようと思っていたのに、もうこんな時間になってしまった。
「大変、メイクもしてないのに!」と独り言を叫んだ私は、自分の部屋に戻って大急ぎで出勤準備をする。
弁当を入れたノーブランドのショルダーバッグを肩にリビングに戻ったのは、五分後の八時二十五分。
当然彼も急いで支度していると思ったら、カウチソファにゆったりと腰掛けて、タブレットを片手にコーヒーを飲んでいるから驚いた。
ソファの後ろから近づいて、彼の手元を覗き込むと、タブレットで経済ニュースを読んでいるようだ。
「専務の出社時間は、私より遅いんですか?」と素朴な疑問を投げかければ、彼は振り向かずに淡々と答える。
「九時始業は俺も同じだ。だが、俺は車だから、十五分前に出ればちょうどいい」