お見合い相手は俺様専務!?(仮)新婚生活はじめます
それに加えて、『爪の形も綺麗だ』と変なフォローの仕方をするから、私は戸惑った。
顔やスタイルではなく、爪に感心する彼。
おかしな褒め方をされても嬉しくないけど、彼としてはエネルギーを使って長所をあげてくれたようで、耳まで顔を赤くし、目を逸らしていたっけ。
彼のデレモードは、私のツボにはまる。
そういうところだけは可愛くて、ふたり暮らしは楽しいかもと思うんだよね……。
ムスッとしつつも赤面する彰人を回想して、スプーンを止めていたら、「莉子、どうしたの?」と茜に問いかけられた。
「あ、なんでもない。そういえばビーフシチュー、三日前に食べたばかりだったって、考えてただけ」
彼のデレモードを思い出して胸キュンしていたとは言えずにごまかしたのに、「日曜日のビーフシチューは誰が作ったの?」と茜がニヤニヤして聞いてきた。
「彰人……」
なぜか嬉しそうな彼女は、「仲良いね」とバターロールをちぎりながら言う。
「違うって。ほんとに喧嘩ばかりの毎日で、気力を使うから疲れるんだよ」
スプーンを口に運びつつ、即座に否定したのに、茜はどうしても私たちを仲良しにしたいようだ。
顔やスタイルではなく、爪に感心する彼。
おかしな褒め方をされても嬉しくないけど、彼としてはエネルギーを使って長所をあげてくれたようで、耳まで顔を赤くし、目を逸らしていたっけ。
彼のデレモードは、私のツボにはまる。
そういうところだけは可愛くて、ふたり暮らしは楽しいかもと思うんだよね……。
ムスッとしつつも赤面する彰人を回想して、スプーンを止めていたら、「莉子、どうしたの?」と茜に問いかけられた。
「あ、なんでもない。そういえばビーフシチュー、三日前に食べたばかりだったって、考えてただけ」
彼のデレモードを思い出して胸キュンしていたとは言えずにごまかしたのに、「日曜日のビーフシチューは誰が作ったの?」と茜がニヤニヤして聞いてきた。
「彰人……」
なぜか嬉しそうな彼女は、「仲良いね」とバターロールをちぎりながら言う。
「違うって。ほんとに喧嘩ばかりの毎日で、気力を使うから疲れるんだよ」
スプーンを口に運びつつ、即座に否定したのに、茜はどうしても私たちを仲良しにしたいようだ。