無敵の剣
一瞬、戸惑いを見せたが
市村に訴える一の目は
新選組の時に見せた目

すぐに全力で走る

数人が市村を追ったが、一が多くを引き留めた


敵を見渡しながらゆっくりと
左手で、抜刀

愛刀ならば居合抜きするところだが
不慣れな刀


山賊達は、一の殺気に身動きが取れない


しばらく見合っていると
山賊達の背後から大きな男が現れた


「見た所、身重のようだな?
金品を置いていけ」


「金品など、持っていない」


「頭!コイツが先に小僧を逃がした!」


「金は、そいつが持っているのか?」


「持っていない」


「旅をしているのに、金がないだと?
笑わせるな!」


「里帰りだ
今日中に到着するのに、金など持っているはずないだろう」





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