無敵の剣
「山南さんと大阪へ行ってくれ
他に数名、山南さんが連れて行くみてぇだ」


「わかりました」


「ふっ 大阪で何するのか聞けよ」


「……」


は? 


「大阪についたら別行動しろ」


「はい」


「…クククッ おめぇは、度胸があんのか
自分の事を理解してねえのか」


なんだろう… 笑われてる…



「一人で動いて貰うってことは
危険な場面にも一人で対処することになる
行けるか?」


「はい」



何を言っているのか

私には、死の覚悟は出来ている



「大丈夫なんだな?」


しつこい…



「大丈夫ですよ
もし、捕まったりしても口を割りません」



「そういうことじゃねえ
まぁ、いい
コレを折屋の深雪太夫に渡してくれ」



こ……恋文!?



「どうした?」


「いえ……渡すだけで良いんですね」


「ああ それと…」


まだあるのか?



「俺にも、敬語使わなくて良いぞ
山崎だって使ってねぇ」


「山崎さんは、土方さんよりも年上です」


「山崎は、俺を副長と役職で呼ぶ
気になるなら、お前も同じようにしろ」


「私は、土方さんと呼びます
そのかわり、敬語を使い続けます」


「クククッ 好きにしろ」




壱に似た山崎さんと同じ事をするのが
何となく、憚られる



私は、私だと言いつつ




いつまでも自分に自信が持てない
















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