無敵の剣
こういう言葉を口にするのは、照れる



伝えておきたいと思うのは、いつか

自分が新選組を去り




この気持ちを伝えられなくなるからだろう





家茂様を守る為だけど

新選組に入れたことは、本当に
私にとって良いことだった


雪…

私は、頑張っているよ







「おかえりなさい!!!」

「にゃあ!」  「にゃーん!」






深雪に預けていた猫達を迎えに寄り道


「良い子に……しろっていっただろ」


ネコを抱き上げ、深雪に頭を下げる


「明日、障子を治しに来る」


「まぁ!嬉しい!!
斎藤さんが来てくれるんやったら
毎日、障子を破いて貰いたいわ!」


「勘弁して…」









ネコをおろし、怪我猫を抱え屯所へ




「おや?早かったね」

「すぐそこだから」

「ゆっくりしてくるかと思ってね」




留守番組の山南さんが、不思議がる
その意味を考える




「なんで?」


「斎藤君がいなくて、深雪は寂しそうで
今日は、来なかったし
きっと、引き留められているかなって」




お婆さんの事を思い出した



猫達は、寂しさを紛らわしてあげようと
わざと悪戯したのかも



「山南さん、猫達お願いできますか
この子達が障子を破いたので…
明日張り替える紙を買ってから
深雪の家に置きに行きます
門限には、間に合わせます」






< 78 / 361 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop