10歳の年の差はどうやって埋めますか?
「…はい。よっ、よろしくお願いします。」

やっぱり松田さんの身体は震えている。

「…良かった。やっと悠希さんに了解をもらえました。」

その時の松田さんの笑顔はとても可愛くて…。

私から見ると、そんな笑顔にやっぱり10歳の年の差を感じるのは仕方ないことかもしれない。

「悠希さん、食事は終わったんですか?」

「えっ?」

「ホッとしたらお腹が空いて来てしまいました。」

松田さんはお腹をさする。

私なんてこんな時間に帰宅すると、もう夕食は取らないで就寝する事が多い。

年齢がそれを要求しないからだ。

でも…、松田さんはそんなことないよね。

「駅のそばの居酒屋にでも入りますか?遅くまでやっている所があると思います。」

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