イジワル上司にまるごと愛されてます
「息、我慢してどうするんだよ」
「あ、そ、そうだよね……」

 来海は大きく胸を上下させた。彼の手が頬をなぞって首筋から胸へと移動する。ブラウスの上から膨らみを包み込まれ、来海はビクリと体を震わせた。

 柊哉の唇が頬へ、耳たぶへ、首筋へと柔らかく触れながら移動して、くすぐったいような、むすがゆいような不思議な感覚が込み上げてきた。胸をなぞられ、体温が上がり、体の奥が熱い疼きを訴える。

 こぼれた吐息が、自分のものとは思えないほど甘い。

 戸惑ってまぶたをギュッとつぶると、その上にそっとキスが落とされた。

「なんで、息してないの?」
「っ」

 来海は目を開けると同時に口を開けた。

「ご、ごめっ」

 柊哉がすっと目を細めた。

「あんまり……慣れてない?」

 来海は恥ずかしくなって首を縮込めた。

「あ、や……あの、慣れてないっていうか……まったく……ないっていうか」

 柊哉の表情が曇り、胸から彼の手が離れた。

「……柊哉?」
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