結婚のその先に
「平気です。」




「お前ちゃんと食べないと貧血でよく倒れてたろ?」




「昔の話です」




栞菜はよく朝礼で倒れる生徒だった。




倒れると忙しい両親に変わって兄が迎えに来てくれた。




そんな兄が来られないときはよく啓吾が来てくれていた。


そんな懐かしいことを思い出していると「今日からの話をしてもいいか?」と啓吾が話始めた。




「はい」




「昨日は話さなかったが、今日からは代表取締役と秘書になる。」




「はい」




「会社には俺たちの婚約話はまだ知られてないから、、、」



啓吾が言いにくそうに言葉をつまらせる。



「分かっています。立場をわきまえます。」
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