結婚のその先に
一週間の入院後、栞菜は退院が決まった。

「貧血とお腹の張りに効くお薬出しますね。赤ちゃんには影響がないので安心してください。しばらくはめまいやお腹の張りが続くかもしれないので安静にしてくださいね。」
医師から説明を聞いて栞菜は退院を迎えた。

啓吾は2日前から仕事に戻ったが退院の日は栞菜に付き添っていた。

医師の説明が終わると啓吾は栞菜の腰に手を回し支える。
「ありがとう。」
栞菜の言葉ににこりと笑う啓吾。

「せっかく退院したから、今夜は栞菜の好きなもの食べよう。何がいい?」
「う~ん。」
「なになら食べられそう?」
栞菜はまだつわりが続いていて体調もその日によってまちまちだった。
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