あなたの命、課金しますか?


裕也も、やってた?


この【HAPPY SCHOOL】に登録していた?


だから私のほうには、登録ができない__。


「自分だけだと思ったのか?」


「そんな__」


「残念だったな。俺も全部、願いを叶えたんだよ」


そう言って、自分のスマホを差し出す。


確かにそこは【三鷹裕也】のマイページだった。


「自分の寿命と引き換えに、俺は生まれ変わったよ」


「うそ」


「うそじゃない。俺を散々、バカにしてきた奴らに復讐するために、俺はなにもかもを変えた。しょせん、人間は外見だろ?イケメンになって、それまで俺を見下してきた女たちと付き合った。全部、このアプリでな」


これ見よがしに、画面を突きつける。


突然、明かされた真実に頭が追いつかない。


三鷹裕也は偽物だった?


ううん、本物だ。本物だけれどそれは、アプリで創り上げられた虚像。私と同じように、何もかも変えたんだ。私がそうしたように、命を課して変貌した。


「本当は【ブサイク】な俺に、お前たちはすり寄ってきたってわけだ」


「__ひどい」


「そっくりそのまま返してやるよ。お前もどうせ【ブス】だったんだろ?」


蔑む笑いには、親しみが込められていた。


同じ穴のムジナだと。




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