異邦人
「え?佐藤くん?」
佐藤くんは木原さんに好意を抱いているけど正直木原さんは彼のことどう思ってるのか知りたくなった。
「性格の良い子だよね。明るくて」
「いや、彼のことどう思ってます?」
「どうって。良いんじゃないの?」
「良いって?」
「性格が良いんじゃないの」
「そうではなくて。彼のことどう思ってるか聞いてるんですよ!」と俺がムキになったので彼女は不敵な笑みを浮かべると「内緒」と応えた。
「えー!」と言ったがすぐに「冗談だよ。ただの後輩としか思ってない」と彼女は応えた。
「本当ですか?」
「うん、そうだよ。次は?」
佐藤くんには悪かったけど俺は、少し、いやかなり今の発言に安心感と喜びを覚えた。
 「じゃぁ、高藤さんは?」
「高藤さん?彼女はとても明るくて話しやすかったわ!」
「え?そうなんですか?てっきり、大人しい人かと思ったんですが・・・」
「え?そう?良く喋ってたし、反応も明るかったよ。それにあんなの全然大人しいのうちに入らないから・・・」
 「へー、そうなんですか」
「まぁ、この話はやめましょう。あと絶対に他言しないでね。二人だけのひみつ」そう言って俺の目をじっと見たかと思うとまたワインを飲んで目をそらした。
今日は、彼女の新たな一面を知った気がした。彼女のことをもっと知りたい。そう思って俺は尋ねた。

「木原さんはどんな人なんですか?」
「え?」
「以前、黒川係長が言ってたんですが、なんで木原さんっておしとやかじゃないんだろうって」
< 18 / 48 >

この作品をシェア

pagetop