甘い運命

1-39


──あー、やっぱりあの夢だった。
私はゆっくりと目を開けた。



あの後も、中学校・高校と好きな人を作らず、男の子とは本当に友達として接した。

そのお陰か、私の評価は『誰にでも裏表のないヤツ』になり、男女とも友達多く過ごせた気がする。

男友達と遊んでいて、その彼女さんが誤解して、というトラブルを初めて経験したのも高校生の時だ。

クラスの打ち上げに行くために、たまたま二人で歩いていたところに、他校の彼女さんと遭遇したのだ。

友達とともに色々と詰問され、友達の潔白を証明すべく、私は言い放った。

「ちょっと落ち着いて、冷静に、私の顔面とあなたの顔面を見比べてください!
あなたみたいな彼女がいる人が、私ごときを選ぶと思いますかッ!!」

……納得されたのがちょっと悲しいが、取り敢えず収まってよかった。

「お、おまっ…!男前過ぎる…!!」と言いつつ横で爆笑している男友達を、軽く蹴飛ばす。助けてやったのに!

その様子を見て、彼女も笑った。


その後、その男友達は遠くの大学に行って疎遠になったが、私は彼女の方と仲良くなって、いまだに付き合いが続いている。

大学生になっても、こんな事は何度もあったし、うまく解決したのもそうでないのもあった。

『もー面倒くさい!!彼女持ちとは遊ばない!!』
友達になるときに、彼女の有無を必ず聞くようになったのもこの頃だ。


──そして、大学生の時。
恋愛相手としての男性不信になる出来事に遭遇する。


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