曇り、ときどき雨。君に、いつでも恋。


それを自覚してから、あたしの口数は一気に減った。

中島くんが話しかけてくれても、うん、とか、そうだね、だけ。


申し訳なく思ってるんだけど、
今の状況から早く抜け出したくてどうしてもダメだった。


心が、いうことを聞かないっていうか。

そんな感じ。



あたしは、
もっと普段みたいに話さなきゃって思うのに、できない。



中島くんも、
あたしの様子が変だということは気づいたみたいで。



「今日は、帰るか。」



「うん。」


元気なくてごめん。
って言いたかったけど
上手い言い訳が思いつかなくて謝れなかった。



駅までは、ほぼ無言で。


あたしはただ、早く帰りたいって思ってた。



やっと駅に着いたときは救われた気分だった。



「じゃあ、明日な。あと2日、がんばろ。」



「うん。


今日は、ありがとう。


じゃあね。」



あたしはさっさと中島くんに背を向けて歩きだしてしまった。


感じ、わる。


でも、ダメだった。
これ以上、中島くんといたくなかった。


そっか。明日も会わなきゃいけないんだ・・・。


どうしよう。



いつ、別れようって言おう?


今はこんなんだけど、
これから好きになれる可能性はもしかしたらあるのかな?

わかん、ない。


とりあえず、明日と明後日は普通に接することを頑張ろう。


重い足取りであたしは帰路を急いだ。


< 51 / 116 >

この作品をシェア

pagetop