ライアー
「先輩あの後、紗良ちゃんとはどこまですすんでますか?」
月曜日の朝だってのに、目をきらきらさせてながら走りよってきた成瀬。
「捨てた」
短く言い残して、エレベーターに滑り込む。
時が止まったかのようにぽかんとしていた成瀬がハッとして慌ててエレベーターに乗り込んできた。
「どういうことですか!捨てたって!」
他の乗客もいるせいか、ささやき声で非難してくる。
右にいる成瀬を一瞥し肩を軽くすくめる。
営業のフロアを告げる階数が点灯したので、
いつもより少し早いペースで歩いてく。
俺の拒絶に気づかないのか、はたまた気にしてないのか、成瀬も懲りることなくずっと聞いてくる。
「なんでですか!紗良ちゃんいい子そうだったじゃないですか!あ!間違って捨てちゃったってことでしたか?それなら、僕がらなちゃんに聞くので、」
「黙れよ」
俺がデスクについてもそばを離れることなく聞いてくるからさすがに答えてしまった。
「黙りませんよ!!理由は一体なんですか!」
「別に。そういう貰ったのにいちいち返してたらキリないし全部捨ててる。」
「理由になってません!ちゃんと紗良ちゃんを見てあげてください!先輩の勝手なルールで振り回されてたら紗良ちゃん可哀想です。」
「じゃあ、なんでお前は彼女にだけ肩入れするんだ?自分の好きなやつの親友だから?その子が上手くいかないと自分の好きなやつが悲しむから?
それこそ勝手だろ。お前の都合なんて知らねーし、考慮するつもりもない。ほっとけ。」
この話はもうするつもりはないと意思表示するように睨みをきかせると、唇を噛みつつ、自分の席に戻って行った。
月曜日の朝だってのに、目をきらきらさせてながら走りよってきた成瀬。
「捨てた」
短く言い残して、エレベーターに滑り込む。
時が止まったかのようにぽかんとしていた成瀬がハッとして慌ててエレベーターに乗り込んできた。
「どういうことですか!捨てたって!」
他の乗客もいるせいか、ささやき声で非難してくる。
右にいる成瀬を一瞥し肩を軽くすくめる。
営業のフロアを告げる階数が点灯したので、
いつもより少し早いペースで歩いてく。
俺の拒絶に気づかないのか、はたまた気にしてないのか、成瀬も懲りることなくずっと聞いてくる。
「なんでですか!紗良ちゃんいい子そうだったじゃないですか!あ!間違って捨てちゃったってことでしたか?それなら、僕がらなちゃんに聞くので、」
「黙れよ」
俺がデスクについてもそばを離れることなく聞いてくるからさすがに答えてしまった。
「黙りませんよ!!理由は一体なんですか!」
「別に。そういう貰ったのにいちいち返してたらキリないし全部捨ててる。」
「理由になってません!ちゃんと紗良ちゃんを見てあげてください!先輩の勝手なルールで振り回されてたら紗良ちゃん可哀想です。」
「じゃあ、なんでお前は彼女にだけ肩入れするんだ?自分の好きなやつの親友だから?その子が上手くいかないと自分の好きなやつが悲しむから?
それこそ勝手だろ。お前の都合なんて知らねーし、考慮するつもりもない。ほっとけ。」
この話はもうするつもりはないと意思表示するように睨みをきかせると、唇を噛みつつ、自分の席に戻って行った。