【続】0.0000034%の奇跡



トクン……トクン……トクン………
規則正しい心音を聞きながら肌を重ね合わせる。




「智くんを思って歌ってたら泣いちゃってた…」




「そうなの?で、襲われちゃったんだ?僕は」




見上げる顔は穏やかで優しく微笑む。
智くん以上の人は居ないと改めて
再認識させられた。




「無性に智くんが欲しくなるの」




「お、それはとても光栄で大歓迎です」




優しいキスが心を満たしていく。
すっかりご満悦な私はスヤスヤ眠る瑚子の様子を見に行こうとベットから足を下ろしたら後ろから抱きしめられて……




「まだ行っちゃダメ…」




耳を甘噛みされて反応してしまう。
火照りが冷めない智くんの視線に再び捕まれば……




「まだ足りない…」




優しい声と眼差しに引き寄せられ重なる唇はさっきより激しい。
押し倒されていつも思う。
私だけを求めてくれる全てが愛しい。
大好きな表情なんだって。







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