シェヘラザード、静かにお休み
運転するルイスの隣にシーラが座る。
車内ではこれからの予定について話し合いが始まっていた。
「城に戻っても、入ることは出来るんですか?」
「切符があればあの門は簡単に開くでしょう」
アメリアの言葉にシーラが返す。
切符? とアメリアの頭にだけ疑問符が浮かんだ。
「おい、失礼だ」
シーラの後ろからイーサンが凄む。
お道化た表情をして、シーラも振り向いて笑う。
「あら、ごめんなさい。ここで面白い話が出来る人がいたなら、私も少しは退屈がしのげたのだけれど」
「楽しいドライブを考えてたなら今すぐ降りて森の中をお散歩したらどうだ」