Parlez moi d'amour
ううん! ダメよ! 

こんな気持ちでは、いつもみたいに何事もなかったようになんか話せない。

どうしよう。

『おーい』

『おーい』

なかなか通話を繋げない私に、彼がソフト内のチャットを使って呼びかけ始める。

ど、どうしよう。

今からでもログアウトして、強制終了になったとケータイからメールしようかしら。


反応のなさにしびれを切らしたのか、今度は私の携帯電話がメールの着信音を鳴らす。

ただでさえ早鐘のように激しく鳴っている心臓が、再び大きく跳ね上がる。

震える手で携帯を手に取り、メールを開いてみる。

『こら! 出なさい!』

どうしよう怒っている?!

ひとつ大きく息を吸い込み気持ちを落ち着けようとしても何一つ変わらない。

私はようやく観念して、鳴り続ける通話ソフトの通話ボタンをクリックし恐る恐る言葉を発した。

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