Parlez moi d'amour
「ごめんなさい……正直に言うとヤキモチ焼いてしまっているかも」

叱られている子供みたいに居心地が悪くて、彼の言葉を待ちながらグッと身が縮こまってしまう。

「やっぱり俺のせいだよな。あなたと通話中でも、櫻井とかと話したりするから」

彼の口から出た櫻井さんの名前に、胸がキュッと締め付けられた。

「あ……の。やっぱり櫻井さんと」

「ないよ。本当に相談に乗ってるだけ。隠すの嫌だったし心配させたくないから、だからあえてあなたとの通話中でも電話取るようにしてたんだ」

彼のまっすぐな言葉を聞き、先程までとは違う意味で恥ずかしくなって言葉に詰まった。

隠したくないから繋げてくれていたのに。

そう思いながらも、彼を疑ってしまった自分が情けない。

「でもきっと、それだけじゃないよな。不安になってるの。俺が最近、はっきりとあなたに想いを伝えなくなったから……だろ? この間会えたときも言わなかったし。でも、あの時はどうしても言えなかった。言いたくなかったんだ」

それも、わざと?

短い沈黙。

「どうして……」

その理由を求める私の言葉は、先を言わせないというような彼の強い声で遮られた。

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