ドクター時任は恋愛中毒


「彼、女癖が悪かったり出世欲が半端なくて“悪魔”だなんて言われてるんですよね? さすがに友達として心配で……」

「いや、それは周囲の奴らのつまらん嫉妬だ。女癖の件は来るものを拒まないアイツにも問題はあるが、仕事ぶりは悪魔などではない。医者として尊敬に値する」


あれ? なんだか、噂と全然違う。しかし、私はどちらが本当なのかと悩む前に、時任先生の評価はきっと信頼できるものだと判断していた。

サイボーグなんて噂されている通り、表情の変化は少なく、一見冷たい人のようだけれど、大切なことはきちんと見ているような気がするのだ。

少々強引だけど、困っている人を……私を、助けてくれる優しさもある。

そこまで考えた瞬間、胸がとくんと優しい音を立てて、ほんのり熱を持った。

これって……私、もしかして。この、気難しいサイボーグさんのことを……?

胸の中にそんな小さな予感が芽吹いたけれど、とりあえず大事なことを確認してみなければ。


「時任先生は、お付き合いしてる人とか……いないんですか?」


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