ドクター時任は恋愛中毒
しかし、俺は気になったことはとことん追求しないと気が済まない性質である。
というわけで俺は翌日、勤務を終えた後の水越を、職員用の通用口で待ち伏せた。
十分ほど待ったところで、シャツにパンツというシンプルな服装の彼女が現れた。
いつもはひとつに結っているパーマのロングヘアを下ろしている姿は、勤務時間内の彼女と印象が違ってより女性らしく見える。
……服装と髪型が見慣れないものだと、脳は錯覚を起こすものだからな。などと自己分析しつつ水越の前に立ちはだかると、彼女はぷいっと顔を背けて俺を避けていってしまう。
「おい、水越」
すれ違った背中を呼び止めれば、びくっと肩を震わせた彼女が振り向かずに言う。
「……何ですか」
「お前に興味があるんだ。家までついて行っても構わないか?」
「かっ、構います! っていうか、何ですかその意味不明な思考回路は」
急に振り向いた彼女は、つかつか歩み寄ってきて文句をぶつけてくる。
「どこが意味不明なんだ」
「それがわかってないところですよ!」