〜starting over〜

***

Whatever楽屋前では、横並びにWhatever、Museのメンバーが並ぶ。


「あの湊がねぇ~」(シュン)
「あれ、絶対大好きじゃん」(ノッキ)
「つか、アイツら始めないよな~」(アキラ)
「真面目な杏が、そんな事許しませんよ」(マイ)
「う、うちの湊も、その辺シッカリした子よ?」(アキラ)
「注意するに越した事はないっしょ」(奈々)
「え、なにするつもり?」(マイ)
「あまーーーーい!」(奈々)
「「「「「「「「(こらこらこら)」」」」」」」」

***

あの生放送後、ネットに私と湊さんの様々な憶測が飛び交った。

『モニター直ぐ切り替わったけど、画面の端で転ぶ杏を湊がキャッチしてたよね?』
『あの番組の観覧席にいたけど、杏ちゃん助けた湊さんカッコよかった~』
『杏、弁当屋の娘だろ?料理上手、年下……湊の想い人。怪しくね?』
『おじと姪、禁断☆』
『あれ血の繋がりのない他人じゃなかった??』
『杏のCMで着てた私服だっていう大き目なパーカー、ノッキのインスタで湊が着てたのと同じじゃね?』
『チェック~~~~!!』


既に湊さんから口付けるだけで、腰が砕けそうなくらい蕩かされた身体。
触れてほしい所に触れてもらえず、脚の付け根を嬲られ、もどかしさに切ない疼き腰が揺れた。
涙目になりながら懇願すると、湊さんは満足そうに口の端を吊り上げ、やっと私の中心を貫いてくれる。
耳朶を噛まれとかと思うと、首筋に舌を這わせられ、擽ったさに肩が竦む。
手は双丘の形をが崩れる程こね回され、刺激を与えてくる。
お腹いっぱいに埋った湊さんが律動を繰り返し、、擦られる感触に目を閉じて背をしならせる。
抱き起こされ、今度は腰を跨ぐ形に顔が赤くなる。
そのまま激しく下から突き上げられると、視界が火花が散ったように弾けた。
息も絶え絶えに胸に倒れ込むと、啄むようなキス。
言葉は足りないし、あまり感情の起伏を見せない湊さんだけど、大事にしてくれてるのが伝わってきてとても嬉しい。
感情は見えないものだから、嬉しいのか悲しいのか、うまく隠されたら察するのは難しい。

だから、玲奈が真輝を好きだなんて、全く気付かなくて。
真輝を玲奈に会わせた時も、笑顔で「おめでとう」て言ってくれて。
漫画では好みは一緒だけど、やっぱり現実は違うんだなって単純に思ってしまっていた。

「杏……。何、考えてる?」
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