イジメ返し3
これは今までの報いなんだろうか。

「母さん……ごめん……ごめんな……」

なにがリセットだ。思い描いた自分にとって都合のいい未来は跡形もなく崩れ去ってしまった。

美波と別れても、学校を辞めても俺には家族がいた。

たった一人、俺のことを大切に育ててくれた母さんがいた。

「クソ……っ!!」

最後まで俺は母さんに迷惑をかけっぱなしだった。

手を上げ、汚い言葉で罵ってしまった。

まさか今日が最後だとは思っていなかったから。

『親に反抗して一体何になるっていうんだい?親がいつまでも元気でいると思わないほうがいい。いつかきっと後悔することになるよ』

ジジイの言葉は正しかった。

失ってからようやく気付いた。

親の大切さ、ありがたみを。
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