イジメ返し3
【カンナね、実はちょっと変わった性癖があって……。男の人に付きまとわれたり、ちょっと乱暴にされたりすると興奮しちゃうの。Mっ気があるタイプなんだよね】

【そうなんだ!良いと思うよ!俺はSだし、俺達って相性抜群じゃない?早く会いたいよ!ぎゅって抱きしめたい!】

【うん。カンナも早く抱きしめてほしいな!じゃあ、今日の18時に駅で!カンナのことはすぐに見つかると思うよ~!特徴はね――】

メッセージにはカンナの身長や見た目、持っているバッグの色など事細かに書かれていた。

誰から見ても、それはカンナの特徴と一致する。

【カンナの後ちゃんとついてきてね?人に見られると恥ずかしいから、公園とか人気のないところに行ったら声かけて!嫌って言っても遠慮しないで?カンナ、わざと嫌がるけど本当は嫌じゃないから。駅東口のパン屋の辺りにいるから。友達と少し会うかもしれないから場所を移動するかもしれないけど、見失わないようにちゃんと見ててね】

【了解!俺はパン屋が見える場所に隠れて待ってるから】

【楽しみにしてるね~!】

【今、着いたよ。パン屋の前にいる可愛い子がカンナだよね?】

【そうだよ。じゃあ、またあとでね】

そのメッセージを最後に男と偽カンナのやり取りは終わっていた。
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