極甘同棲~エリート同期の独占欲を煽ってしまいました
「部屋の荷物とかあのままにしておけないだろ。冷蔵庫に生ものもあるだろうし。マンションを引き払うにしても、更新の時期とか色々あるだろうから」

あ、そっちか。ほっとすると同時に脱力する。
「そういえばそうだね」

昨夜はスーツケースひとつしか持ってこられなかったから、着替えももっと必要だし。あと靴とかヘアアイロンとか、身の回りのものもできれば使い慣れたものを使いたい。
彬良くんが言ったように冷蔵庫には生ものが入ってるし、ゴミ捨てもしてない。
そういうところもちゃんと気遣ってくれてるんだな。

「あ、そういえば彬良くん、今夜の夕飯は?」

「取引先の生地問屋と、打ち合わせを兼ねて会食があるんだ。一人にして悪いけど」

「うんそれは、もちろんかまわないけど」

会食かぁ・・チームのみんなもしょっちゅう、編集者と食事会だ、スタイリストさんと会食だ、とか夜も予定が入って忙しそうにしている。彬良くんもやっぱりそうなんだな。
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